白昼夢による人工イマジナリーフレンドの訓練方法
科学系タルパとしての人工イマジナリーフレンドの基本原理とその実践理論、だいたいの作り方は理解頂けたと思う。本稿からより具体的に詳しく解説して行きたい。タルパの設計デザインから訓練までの流れ自体はオカルト派と大差はないが、訓練内容自体は科学派独自のものとなる。とりあえず、変性意識状態になるための基礎訓練を行う必要がある。オカルト派の場合、魔術のパスワーキングやアストラル投射、占いのスクライングなどのスキルを駆使して、それら技の裏で併発させますが⋯科学派の場合、白昼夢をそのまま利用する。変性意識も程度の差が大きく、様々な条件下でのものがありますが、タルパ作りに適したものが白昼夢となります。白昼夢でどのようにタルパを作り出せるのか一刻も早く知りたいことだろう。まずは、白昼夢を見る訓練から始めよう。
白昼夢の基礎訓練(1)眠気を誘ってみる
座り心地の良い椅子やベッドの上で、全身から力を抜き楽な姿勢になります。目は瞑らずに開けたままの状態を維持します。視線は動かさず前をぼんやりと見続けます。そのまま何も考えず無心となり安静にしてください。始める前に深呼吸を数回すると良いでしょう。後はゆっくり呼吸をします。数分以内に眠気を覚え始めると思います。午前中は脳が活性化しているため上手く行かないと思います。眠気を覚えやすい昼食以降、三時くらいまで間の午後にやってみることをおすすめします。または、夜の就寝直前も良いタイミングとなります。睡魔に襲われる状態を再現、意識してみる基礎訓練を行います。不快な入眠時幻覚が見え始めたり、寝落ちしそうになるなど、ちょっと苦しいかもしれませんが⋯後にこれを楽しい空想のイメージへ差し替えることで楽になれます。
白昼夢の基礎訓練(2)寝落ちしない状態を維持する
眠気を意図的に誘えるようになったら、次は不快な入眠時幻覚を見ない、寝落ちしないための訓練に移ります。これは楽しい空想イメージを白昼夢化するための基礎訓練となります。眠気がさすと意識は混濁状態となり幻覚のようなものが見え始めます。幻覚と言ってもすべて脳裏のイメージで夢の一種です。入眠時幻覚に襲われ始めたら、それまでぼんやりと見つめ続けていた視界へ意識を持って行きましょう。幻覚が収まり脳裏がクリアな状態になると思います。この際、視点を合わせたり動かしてはいけません。あくまでも意識を脳裏から視界へ移す、切り替えるだけの感じになります。ぼんやりとさせたままを維持してください。同時に寝落ちし難くなると思います。ただ、そのまま目が覚めてしまうこともあります。しばらく幻覚に耐え、寝落ち寸前のところでやるのが良いでしょう。
白昼夢の基礎訓練(3)精神的な成長を促す
寝落ち寸前⋯つまり、意識の最深部付近まで迫る必要があります。浅い弱めの変性意識だと、目が冴えて通常意識へ戻ってしまいます。まずは、ここら辺のさじ加減を覚える必要があります。最初は入眠時幻覚を耐え、そこから脳裏をクリアにさせる鍛錬に専念して、寝落ちしない段階的な試みに挑戦します。微妙な違いは人それぞれになると思いますが⋯いずれにしても、ちょっと苦しいかもしれません。意識世界の中を彷徨う感じになるので、過去の悪い記憶が突然蘇ってきたり、トラウマに襲われるかもしれません。それを乗り越える気概や克服する勇気がないのであれば⋯もう、やめた方がいいです。このまま画面を閉じて、このサイトのことは忘れてください。しかし、最初のこの障壁、試練を乗り越えことで、精神的な成長を遂げ、素晴らしい体験ができるようになります。
白昼夢の基礎訓練(4)瞑想を極めし賢者の心境になる
心の弱い者は⋯過去の記憶やトラウマを避けるため、変性意識になることを避けます。結果、タルパ界隈で変性意識に基づかない似非思念体、なりきり行為が横行した始末です。そろそろ事実に気づいた方が身のためかと思います。まぁ、そんな話はともかく⋯次に、脳裏をクリアさせた後の話をします。心地の良さを覚えると思います。入眠時幻覚は通常の夢を濃くしたような感じのする苦しいものですが、それから解放されると、瞑想を極めし賢者のような境地に浸れるようになります。寝落ちを防止する意図からも、目を開けた状態で行うことを推奨しておりますが、ここまでの段階に至ったら、目を閉じても寝落ちすることはないと思います。人によっては白いモヤや砂嵐のようなものに包まれていると思いますが⋯まぶたが重くなって我慢できなくなったら目は閉じて構いません。
白昼夢の基礎訓練(5)意図的なイメージングを試みる
白いモヤや砂嵐のようなもの、または、まぶたの裏側をスクリーンに見立て、それに対して意図的なイメージの投影を試みます。最初はリンゴでも何でも構いません。それを見えるようにします。深く考え込まずフィーリングでやってください。リンゴの白昼夢を見てみましょう。寝落ちせず安定的にリンゴのイメージが見えるようになったら成功です。次に通常意識状態へ戻るための手順ですが⋯かんたんです。それまでぼんやりとしていたと思いますが⋯目の前の現実空間へ視点を合わせる、または、目を瞑っていたならまぶたを開けるだけです。ハッとするように目を覚ますことができます。通常意識へ切り替わった直後、意識はまだ朦朧としています。深呼吸したり軽い体操をして体を現実世界に慣らします。危険ですので直後に車や自転車の運転は控えてください。
白昼夢を意図的に誘発させる原理
白昼夢は⋯ぼんやりとしていたところ、思考や感情が勝手に巡り始め、起きた状態で見る夢に変わる現象です。そして、我に返った時、時間があっという間に過ぎていたことに驚かされます。幻覚とは異なり、思考や感情に一定の連続性があり、まるで一本の映像フィルムを見ているかのような感覚だと思います。入眠時幻覚や悪夢のように脈絡がなく、苦しい感じのするものは比較的少ないと思います。多くの場合、静かに没頭している感じです。何となく空想をしていたら⋯気づくとそれがそのまま白昼夢化していることも珍しくありません。脳が疲労回復やストレス軽減、集中力促進のため、視聴覚神経を不活性化させ、現実感を麻痺させるのか⋯医者でないのでわかりませんが、そのような条件を再現し、意図的に白昼夢を誘発させやすいのが、寝落ち直前のものになる気がします。
白昼夢の明晰夢化を試みる
まずは、かんたんな白昼夢を意図的に見るための基礎訓練を繰り返し、安定性と再現性を高めて行きます。やはり、目が冴えて通常意識状態へ戻ってしまったり、苦しさに耐えられず寝落ちしてしまうことは絶対に避けられません。その日の体調や気分によるところも大きく、上級者になっても100%確実に再現することは不可能です。先を急がず、焦ることもなく⋯じっくりと基礎訓練に取り組みましょう。ある程度、高い再現性が確保できるようになったら、次の段階へ進みます。単純にリンゴを見るだけの夢から、意識してリンゴを手に取ってみたり食べてみる夢を見ましょう。通常の白昼夢は無意識に思考や感情が流れて行くだけのものですが⋯それを意識、恣意性を持たせます。言わば、白昼夢の明晰夢化となります。最初は単純な動作から試み、徐々に複雑化して行きます。
白昼夢の中へ体を投影する
夢の中に映し出されたリンゴを掴むためには、自分自身も夢の中へ完全に入り込む必要があります。この時点ではただ見ているだけの状態だと思います。白昼夢や就寝中に見る夢には二種類あります。一つは⋯夢の世界を神様目線のように俯瞰していたり、目撃者のような第三者視点で見ているだけのものです。もう一つは⋯夢の世界へ完全に入り込み、現実世界と同様、何らかの行動をしている感じのものです。ここでは後者の状態の再現を試みます。とりあえず、深い変性意識状態となり⋯目の前が白いモヤや砂嵐のようなものに覆われたり、まぶたの裏側を見ているような感覚に囚われていると思います。それに対して一歩前へ出る感覚、イメージを作り上げて行きましょう。別に一歩後ろでも左右への移動でも構いません。次第に夢の中で移動できるようになります。
白昼夢の中で体を動かしてみる
変性意識状態で移動のような感覚を得るのは比較的かんたんだと思います。白昼夢を見る訓練を行う際、入眠時幻覚をクリアにした直後、全身にふわっとしたような浮遊感、全身の表面から自分が分離して離れて行くような感覚を覚えると思います。瞑想を極めし賢者のような境地とはこれです。とても心地の良い気分に包まれると思います。特定の方向を意識すれば、そちらの方へ移動しているような感覚、自分が流れて行くような感覚も得られるようになります。いずれにしても、自分がその中を手足を動かして歩くようなイメージを、その不可思議な感覚に対して被せて行くことで、夢見の中で自由に行動できるようになります。当然、目の前に浮かぶリンゴも掴めるようになります。ただ、この時点で触覚はありません。とりあえず、視聴覚レベルの感覚を養って行きましょう。
精神と時の部屋を作る
次に背景のイメージについて語ります。今後、タルパ作りのための大切な空間となります。心の修練を行うと同時にタルパ作りのための訓練を行う道場となります。白昼夢の中で体を動かせるような感覚を覚え始めたら、周囲の景色に装飾デザインを施していきます。精神と時の部屋のような簡素なもので構いませんから、毎回、それが再現できるようイメージを固めて行きましょう。このため、あまり凝ったものは避けましょう。簡素なデザインにします。白いモヤや砂嵐のようなものに覆われたり、まぶたの裏側を見ているような感覚であるため⋯まずは、全体的に白系や黒系の色調をした背景をイメージして、そこから柱や窓のようなものを浮かび上がらせるイメージをして、全体的に整えて行きます。小さな部屋のような感じにすると良いかもしれません。
記憶の宮殿(マインドパレス)をタルパ作りに応用する
ここまでの説明を一度まとめます。かんたんな白昼夢を意図して見れるような段階に達したら、白昼夢の中で体を動かしてみたり、移動する感覚を養う訓練を試みます。これと同時に白昼夢の背景、空間演出イメージも固めていきます。小さな部屋のようなもので構いませんから、毎回、これとまったく同じイメージが再現できよう複雑なものは避けます。白昼夢を見ようとする都度、必ず同じ空間に入るイメージに固定します。前段では某アニメになぞらえて、これを「精神と時の部屋」と称しましたが⋯心理学や催眠術の世界では、膨大な記憶を整理するための手法して「記憶の宮殿(マインドパレス)」と呼ばれるものがあります。それをタルパ作りに応用します。まずは、マインドパレスを作り上げましょう。次に必要となるマインドパレス内の調度品について説明します。
記憶の宮殿(マインドパレス)の調度品
マインドパレスは訓練後もタルパとの交流を図る大切な場所、中核的な精神世界となります。再現性を高めるためにも、あまり凝ったデザイン、イメージを施すのは控えましょう。ただ、まったく何も置かれていない殺風景な空間にしてもいけません。とりあえず、現実では何か座り心地の良い椅子やベッドの上にいると思います。それとまったく同じものをマインドパレスの好きな位置に配置すると良いでしょう。あなたが現実世界からマインドパレスへ行く、出現するためのアクセスポイントとなります。このように現実とマインドパレスを繋ぐ共通的な要素を決めておくことで、意図的な白昼夢を見る=マインドパレスへ行くと言う習慣的な行動形態が深層意識に刷り込まれ、より高い再現性を確保することができるようになります。まずはタルパ作りのための環境を整備しましょう。
現実世界とマインドパレスをバイパスする方法
現実世界とマインドパレス、双方で共通する調度品は、タルパ界隈のオカルト派で言うところの「依り代」に相当するものになるかもしれません。ただし、現実世界側からマインドパレスへ行くために、必ずしも固定で決めた椅子やベットの上にいなければならない訳でもありません。あくまでも、現実世界とマインドパレスを繋ぎやすくするための意識作りです。普段と違う場所からマインドパレスに行きたい場合、自分の部屋に置いてある調度品をイメージすることで、マインドパレスに行きやすくなります。自分の部屋にある椅子やベットは本当に愛着のある物ですから、自身の心安らぐ精神的な居場所への回帰本能(帰巣本能の一種)を発揮させるに効果的となります。このため、訓練期間中は決めた調度品の上でしっかり行いましょう。調度品は複数設定して構いません。
続きは作成中⋯
後日、追記して行きます。